残念な点6つ
① 重い
前述強靭で粘りのある「ダクタイル鋳鉄」を使用することで、強度を担保したまま、ダッチオーブンとして極限まで薄く作られています。
それでもリッドとポットを合わせると5.5kgの重さがあります。
さすがスノーピークさん、たゆまぬ企業努力で確実にユーザー体験を高めてくれていますが、決して誰でも扱いやすい重さではありません。
持ち運び、手入れ、メンテナンス、どれをとっても力のある男性でないとできません。
その「重さ」がおいしい料理とのトレードオフになります。
重いダッチオーブンの使用時は、sanzoku mauntainの重量級焚火台「mouncol」のような頑丈なものを使いましょう。
焚き火台の安定性に不安がある場合は、しっかりした五徳を用意しましょう。
同じsanzoku mauntainの無骨焚火五徳「derutas」は間違いないです。
② 火加減が難しい
ダッチオーブンの調理は、炭や薪で行うことがメインになあるため、火加減が非常に重要になります。
慣れないアウトドア調理でちょうど良い火加減に調整するのは結構難易度高めです。
初心者には、均等に成型された「豆炭 (チャコールブリケッツ)」がおすすめです。
「3アップ・3ダウン方式」という炭の個数を目安に温度を調節する方法があります。
3アップ
蓋に乗せる炭の数 ➡ ダッチオーブンの直径 (10インチ) +豆炭3個 =13個
3ダウン
下に置く炭の数 ➡ ダッチオーブンの直径 (10インチ) -豆炭3個 =7個
上記配置で内部温度が一番調理に適した150℃になると言われています。
あくまでも目安で、天候や気温などのコンディションによっても変わりますので、料理の加減を見ながら調整しましょう!
③ 家庭では本領発揮できない
安全の観点から、一定温度を超えてしまうと、ガスの火が自動的に停止し、それ以上加熱できない安全装置がどこの家庭でも設けられており、十分にダッチオーブンのプレヒートが叶わない状況です。
プレヒートとは、ダッチオーブンのポテンシャルを十分に引き出すため、調理開始前に温めることです。
かろうじてガスの低い温度でも調理は可能だが、その効果は到底薪や炭には及びません。
味の差は歴然ですが、それでも一般的な鍋よりは美味しく出来上がります。
④ 手入れが手間
使用後すぐに手入れをしてあげないと錆びてしまうのでそこがちょっと大変です。
その手がかかる所も、愛着が湧く大事な要素です。
具体的な手入れ方法は後述しています。
⑤ 吊り下げ時に蓋が開閉できない
トライポッドなどにツルを吊り下げた状態で蓋の開け閉めができません。
調理の様子をチェックするためには、いちいち降ろしてからでないと蓋が開けられないので、不便です。
⑥ 高額
後述リフター、ケースなどのオプション品を全て揃えると43,835円かかってしまいます。
合計金額を改めて見ると、オプション沼おそろしや~
メンテナンス・手入れ
使用後しっかり手入れをしておかないと、一晩だけでもサビが発生することがあります。
一般的な手入れ手順を紹介しておきます。
① 汚れを落とす
洗剤を使わず、柔らかいスポンジやタワシで汚れを落とす。
焦げやこびり付きがひどい場合は、煮沸させてから洗いましょう。
② 水分んを飛ばす
洗浄後、火にかけ空焚きをし、水分を完全に蒸発させます。
③ 油でコーティング
ポット、スキレット、リッドの内・外側・側面をまんべんなく、オリーブオイルなどの植物性油を塗布します。
④ 保管
高温多湿な場所を避け、通気性の良い場所に保管。
注意点
一見頑丈そうなダッチオーブンですが、実は意外とデリケートで手荒に扱ってしまうと簡単に壊れます。
落としたりすると、衝撃でヒビが入ることがあり、運搬時はできるだけケースに入れたいです。
管理人は専用「和鉄ダッチオーブン収納ケース M」を使用。
また、熱せられた状態で水をかてしまうとヒートショックが起きヒビ割れの原因になります。
早く片づけたいからといって、熱いまま水をかけて冷ましたりせずに自然に冷めるまで待ちましょう。
オプション品
「和鉄ダッチオーブン 26」の性能を最大限に引き出すため、様々な便利なオプションが用意されています。
リフター Pro
- 型番:N-021
- サイズ:大/300mm、小/180mm
- 材質:鉄、竹 (交換済み)
- 重量:大/366g、小/142g (asigrip_sc装着後)
- 原産地:日本
- 付属品:帆布収納ケース
- 価格:4,290円 (税込)
大・小2種類のリフターがセットで用意されています。
大きい方は熱い状態のリッドの開け閉めに使用します。
小さい方はスキレットの移動に使用可能。
そのままでも十分かっこいいですが、管理人は竹グリップ部分をasimocraftsさんの「asigrip_sc」に交換しました。
太さが増した分、握りやすさも向上、何より見た目が最高にかっこいい。
収納に便利な専用ケースもつきます。
チャコ―ルスタンド26
- 型番:CS-522
- サイズ:φ244 x 65(h)mm
- 重量:215g
- 材質:ステンレス
- 原産地:中国
- 価格:2,310円 (税込)
伝統的なダッチオーブンは脚付きがデフォルトでしたが、家庭でも使用できるよう現在フラットボトムが主流です。
その「脚」の代わりになるのが「チャコ―ルスタンド26」です。
直火やスタッキング調理、一時置きなどで活躍してくれます。
もちろんタークなど他の調理器具の鍋置きのして使用できます。
インナーネット26
- 型番:CS-521
- サイズ:φ205 x 20(h)mm
- 重量:160g
- 材質:ステンレス
- 原産地:中国
- 価格:1,815円 (税込)
食材との鍋の「スペーサー」的役割になってくれて、余分な脂を落としたり、焦げ付きを防いでくれる重要なオプションです。
燻製や蒸し料理時のマストアイテムでもあります。
「和鉄ダッチオーブン 26」とセットで購入することをすすめします。
和鉄ダッチオーブン収納ケース M
- 型番:CS-420BR
- サイズ:φ310×210mm
- 重量:880g
- 材質:綿帆布、ベニヤ板、ナイロンメッシュ
- 原産地:中国
- 価格:7,040円 (税込)
- 和鉄ダッチオーブン26の専用収納ケースできます。
- 綿帆布:6号・パラフィン・PU加工)、アクリルテープ(中芯:PP)、ベニヤ板、ナイロンメッシュ
本体とこれだけのオプションを全部収納できるのが「和鉄ダッチオーブン収納ケース M」になります。
ギリギリですが、リフターproのセットもちゃんと収納できます。
6号綿帆布、いわゆるキャンバスの生地が採用されており、体育マットなどに用いられるコシ・重厚感・耐久性のある生地です。
その丈夫な生地にさらにパラフィン (ロウ)加工を施し、防水機能をもたせています。
底部強化のため、プラスチック製のベニヤ板が配置されています。
蓋にメッシュネットがデザインされており、ブローブなどが収納可能。
さすがスノーピーク品質、収納ケースまで一切手抜きがありません。
まとめ
今流行りのUL (ウルトラライト)ギアとは正反対のポジションにいるダッチオーブンは、質実剛健、男くささMAXのギアです。
調理の万能選手であるだけでなく、愛情をかけた分だけ応えてくれるよき相棒です。
活躍するのはまだまだこれからで、家族や友人との食卓を豊にしてくれる「和鉄ダッチオーブン 26」とは一生添い遂げれそうです。
重さは筋トレだと思って、キャンパーレベルをあげていきます。
どうしても重いのがヤダという方には、READYMADE PRODUCTSの小型ダッチオーブン「WEEKENDER」シリーズをおすすめします。