秀逸な点6つ
① 電源不要
「ゼーベック効果」によって電池もコンセントも必要なく、ストーブの熱のみで自ら発電して羽根を動かします。
「ゼーベック効果」とは、1821年にドイツの物理学者トーマス・ゼーベックが発見した発電原理です。上部と底部の2つのモジュールが異なる温度を持つことで電子を作り、背面のモーターに電気を送りファンが回ります。
クーリングフィンに細かいギザギザが設計されており、空気に触れる面積が増え、より効率的に温暖差を作り出すことが可能。
模倣品が数多く存在しますが、オリジナルはカフラモだけ。独自設計で特許も取得しています。
② 暖房効率の向上
エコファンはストーブによって暖められた空気を部屋に循環させることを目的とした装置です。
ファンが回転することで天井付近に滞留しがちな暖かい空気を床面付近に送ることが可能になります。
空気の循環が生まれ、暖かい空気が幕内の隅々まで広がり暖房効率の向上につながります。
ウルトラエアーの最大風量は212㎥/h、検証実験では暖房温度が約31%アップしたという結果も出ています。
ファンが勢いよく回りますが、家庭用扇風機の弱くらいの風量です。
③ 洗練されたデザイン
ハンドル (鉄)以外ははアルミ削り出しで丁寧に作られています。
ブラックのカラーが相まっての重量感がたまらない。
このくびれたセクシーな形は一目でカフラモのエコファンだと認識できます。
類似品が多数存在している中、このデザインが一番シンプルでバランスが取れています。
④ 薪をくべるタイミングが計れる
薪ストーブの温度に合わせて回転の羽根の回転スピードが変化します。
高温になると回転が早くなり、温度が低下すれば遅くなりやがて自然に停止します。
回転数を観察することで、薪をくべるタイミングやダンパーの調節 (空気を絞ったり)タイミングの目安になります。
いちいち温度計を見なくてもある程度の燃料補給のタイミングが計れますので、Ecofanあると便利です。
⑤ エコフレンドリー
薪や灯油の消費が抑えられる
エコファンが幕内空気を撹拌することで、使用する燃料である薪や灯油の量と排ガスなどを削減することができます、ゆえに「Ecofan」。
部品交換で長く使用可能
エコファンのモーターは消耗品で、寿命がきたら交換が必要になります。
後述モーター交換キットが2,500円程度で、適切なメンテナンスを行えば半永久的に使用が可能。
⑥ 優れた静粛性
運転中はモーター音が殆どせず、羽の風切り音のみが聞こおえる状況です。
フジカハイペットのような静粛性の高いストーブと併用するとしっぽり過ごすことができます。
ストーブを眺めながら贅沢な時間を過ごせますね。
残念な点4つ
① 高価
アメリカやカナダでは100ドル程度で購入できますが、日本での購入となると定価17,000円になります。
この価格の高さがネックで類似品を購入される方も多い。
安いモノで3,000円程度ですが、当然本家の耐久性や作りとは程遠いクオリティの物はほとんど。
モーターが搭載されるとなると、粗悪品をつかまされた場合は発火の危険性がありますので、安かろう悪かろうでは済まされないケースを考慮して、品質が担保されている本家のEcofanを購入しました。
③ 羽根が剥き出し
通常のファンと違って、前後のガード (カバー)がついてなく、運転中羽根が剥き出しの状態です。
個人的にはこのシンプルなデザインが好きですが、うっかり手で触れてしまうと指を切るリスクは十分にあります。
服などが引っ掛かって転倒するなどの可能性もあり、使用する際には周囲にある程度スペースを確保した方がよさそうです。
言うまでもなく小さいお子さんからしっかり遠ざける対策も必須です。
③ 収納ケースがない
持ち運び用の収納ケースが付属されていません。
京都にある風街道具店さんの別注品としてリリースされている、C&C.P.H EQUIPEMENTの収納ケースを使用しています。
ハードケースではありませんが、ある程度のクッション性がありますので、持ち運び用のケースとしては問題なく使用できます。
④ 保証期間が短い
本国カナダやアメリカで購入した場合は2年の保証が付きますが、日本でファイヤーサイドが輸入販売しているものだと1年保証になってしまいます。
価格は上がるのに保証期間が短くなるのは全く理解できません!
輸入に伴う経費等が価格に反映されるのは仕方ないとして、せめて本国と同じレベルの保証をするべし。
種類
ストーブのなどの高温状態で使用できるEcofanにいつくかの種類があります。
商品名 | 重さ | 高さ |
ECOFAN AIRMAX | 1460g | 245mm |
ECOFAN ULTRAIR | 1079g | 223mm |
ECOFAN ORIGINAL | 798g | 218mm |
ECOFAN ORIGINAL MINI | 798g | 165mm |
管理人は標準サイズである「Ecofan ULTRAIR」をチョイス。
日本では取扱されていませんが、金色や黒の羽根のタイプを選ぶことができます。
オプション
- 品番:812JPM
消耗品であるモーターは定期的な交換を行うことで長く使用できます。
- 品番:800JPB (Ecofan ULTRAIR専用)
羽根は破損した場合の交換も可能。
まとめ
ストーブが大活躍冬キャンにエコファンがプラスされると、まさに虎に翼。
「分かってる感」のあるキャンプ玄人を演出できる粋なギアです。
ストーブを持ちのから、あるいはこれから導入予定の方、是非エコファンも合わせて検討されてみてください。