秀逸な点6つ
① ノスタルジックな外観
加圧式ランタンはVapalux M320以外にPetromax HK500 (ブラス)を所有しております。
よく比較される2つのランタンは、それぞれ異なった雰囲気を持ちどっちも捨てがたい魅力があります。
Petromax HK500は「威風堂々」という言葉が良く似合い存在感たっぷりですが、Vapalux M320は落ち着きのある佇まいで例えるなら上品な英国紳士という感じです。
渋いアーミーグリーンのカラーリングも控えめでありながら、歴史を感じさせる風貌に魅了されるキャンパーも多数います。
現行品ではありますが、その灯りを眺めながら80年も前の情景に思いを馳せながらキャンプを楽しめるのは最高の贅沢です。
② 適度な明るさ
純正マントルを使用すれば、控えめな美しい暖色の発光が楽しめます。
Petromax HK500の500CPの光量と比べ、320CPは明るすぎないムーディーな灯りは食後のライティングや間接照明、焚き火のお供などに適度しており、最近もっぱらVapalux M320を使用しています。
「CP」とはキャンドルパワーの略で、1CPはローソク1本分の明るさを表します。➡分かりにく!
320CPは熱電球約60Wの明るさになります。
Petromax HK500の強烈な灯りは夏キャンプの虫除けとして使用することが多く、適材適所です。
③ 燃料が低コスト
燃料が灯油ですので入手性が良くお財布にもやさしい、ランタンはもちろんストーブの燃料も灯油で統一しています。
④ 低燃費
燃料満タンの状態で点灯すれば約10時間持ちますので、2泊のキャンプでも予備燃料を必要としません。
時々ポンピングをしてあげればいつまでも灯りをともし続けれくれる相棒です。
⑤ 燃焼音が静か
Petromax HK500の轟音と比較すると、M320の静寂な燃焼音に上品さすら感じてしまいます。
⑥ タフな作り
元も軍用品として生まれたVapaluxは、そのヘビーデューティに耐えられるタフさは折り紙つきです。
タンクとフードを繋ぐフレームは、腐食に強いアルミダイキャスを採用しています。
アルミダイキャストとは
アルミニウム・亜鉛・マグネシウム・銅などの合金を金型内に圧入し、瞬時に成形する特殊な鋳造品がダイカスト(ダイキャスト)です。
精密な寸法・正確な仕上がり、美しい表面、優れた技術を持つ複雑な形状の製品が大量生産できるため、その価値は金属加工業界の中でも高く評価されています。
出典:MINO
タンクは真鍮製で、マットアーミーグリーン塗装が施されています。
鉄製のフードの表面には耐久性・耐熱性に優れたエナメル (ホーロー)加工がされており、ブラックのカラーングは全体的にシックで引き締めた印象を与えます。
作りがPetromax HK500よりもシンプルで、使用パーツが少ないためメンテナンスも楽です。
残念な点3つ
① 点火作法が面倒
ゴールゼロなどのLEDランタンに比べると着火時の一連の作法がどうしても面倒に感じることがあります。
面倒や不便を楽しむのがキャンプですので、ランタン点火のポンピングを楽しみにしているキャンパーも多い。
手間を楽しめるようになったら立派なキャンパーですね。
② イギリス製でない
前述通り、2011年より生産ラインが完全にお隣韓国へ移管されており、現行品でイギリス製の物はありません。
ただ、韓国製とはいえ、新しい機械が導入されたりなどイギリス製よりもクオリティが上がっている情報もあり、ユーザーにとって必ずしもマイナスではありません。
ロマンや伝統の観点から、カンブリアンランタンのように記念品や伝統工芸品として英国製も復活して欲しいのは本音です。
実際にフードにバリが残っており、素手で扱っていた時に指を切る程のものでした。
交換も面倒臭いのでヤスリを使って処理しました、大変残念です。
念のため扱う際にはやけど対策も兼ねて、作業用手袋等を着用するようにしましょう!
③ 価格高騰
現行品も税込みで40,000円しますので、決してリーズナブルとは言えません。
それでも入荷しても即完売な状態が続きなかなか入手できませんでした。
いつもお世話になっている風街道具店の初売りで入手致しました。